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こんにちはDr.Kwanです。 日本では某大学病院で消化器内科医として診療してきましたが、2010年よりシンガポールにて内科医をしていました。2013年より日本に帰国し、能登で半医半農生活を始めました。 以前から栄養に興味があっていろいろ学んできましたが、普段の食事が健康にとても大事なこと、私たちの食習慣が知らない間に不健康なものになってきていることに気付きました。 これから、栄養について究め、どんな食事を摂るべきかについて皆様に伝えることで、少しでも多くの人を健康にすることができれば・・・と思っています。

食事の原則

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  食事の際に常に気をつけるべきことはいろいろあると思うのですが、大事だと思うことをまとめてみると次のようになりました。

 

1.より新鮮なものを食べること

 

2.できるだけ安全なものを食べること

 

3.様々な食材を食べること

 

4.できるだけ精製・加工されていないものを食べること

 

書き出してみると当たり前のように見えますが、実践できている人がどれだけいるかというと、なかなかいないような気がします。

 

より新鮮なものを食べることで、栄養素の損失を減らすことができますし、有害微生物の繁殖も少なくなります。

 

できるだけ安全なものを食べるには、農薬を使っていないことはもちろん、健全な土壌で育つことが必要です。そういう意味で自然栽培に注目しています。

また、動物性食品に関しては飼料の安全性、飼育環境、薬剤使用などの問題があります。

添加物の問題もありますし、環境汚染の影響で知らない間に有害物質が体に入ってくることもあります。

こういう問題を避けるためには、どのようにつくられたか、どのように輸送・保存されていたかがわかるものを食べるのが良いでしょう。

 

いろいろな食材を食べることで、様々な栄養素を摂れる可能性が増えます。

また、もし有害物質が含まれていた場合のリスクを分散させることができます。

 

精製した食べ物は、味の改善や輸送・保存などの目的で重要な栄養素を削ぎ落とされてしまっています。当然栄養は偏ったものになります。

また加工すると食品添加物も多くなりがちですし、栄養素の損失もあります。

ただし、中にはいい加工もあります。微生物の力を借りた加工(発酵)は体に良いことが多いです。

 

ついつい便利さや安さに負けてこれらの原則から外れる食事をしてしまいがちです。

便利さ・経済性と自分や家族の健康、どちらが大切かを考えて食材を選ぶようにしましょう。

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降りてゆく生き方

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    1016日にシンガポールで「降りてゆく生き方」という映画が海外初上映されます。

     

    この映画は、自然栽培の木村明則さんもモデルとなっているということで興味を持っていたのですが、このブログを読んでくれた方に案内をしていただいてシンガポール上映を知ることができました。

     

    実際に見る前に映画のホームページでコンセプトを見てみました。

    http://www.nippon-p.org/concept.html

     

    このコンセプトを読んで、栄養の問題も同じだと思いました。


    世の中が経済的に豊かになるにつれ、農薬や化学肥料が増え、食品の精製・加工が進み、食品添加物もたくさん出てきて、保存・輸送ができるようになり、どんどん便利でおいしいものが手に入るようになってきました。

    しかしそれと引き換えに、生活習慣病が増え、原因不明の病気が増え、精神的にも不安定な人が増えています。

    これらの原因の一つとして栄養の問題があるのではないかと思います。

     

    これからは食事を選ぶ際にも、うまいかまずいか、高いか安いか、便利か不便かだけでなく、体のために大切なのは何かを見直す時期にきていると思います。

    私たちは他の生物の活動に支えられて生きているのだということを忘れず、本当に大切なものを取り戻すことが必要だと思います。

     

    映画がさらに楽しみになってきました。

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    クコの実

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    Raw Foodで有名なDavid Wolfe著「Superfoods」を読んでいます。

    この本では、健康を保つために役に立つ食品たちをいろいろ紹介してくれています。
    その一番手が"Goji berries"です。
    Goji berryって何だろう?と思ってググってみると・・・

    「クコの実」のことでした。

    中国のLi Qing Yuenという252歳まで生きたという(かなり怪しい・・・)人は、長寿の秘訣は毎日クコの実を食べることと答えたそうな・・・

    そんな伝説みたいな話はさておき、Goji berriesにはβ-カロチンなどのカロテノイドが豊富に含まれています。
    近藤正二先生もニンジンやカボチャを食べる村では長寿者が多いとおっしゃっておられたように、きっとβカロチンなどを毎日きちんと摂ることは長寿につながるのだと思います。

    また、Human Growth Hormone(成長ホルモン)の分泌を刺激することで、若さを保つと書いてあります。

    その他にも、様々な栄養素が豊富で、目に良いとか、免疫を強化する、神経系に良い、心臓病に良いなどなど、色々な効能が書いてあります。

    シンガポールでは、Herbal Chicken Soupの中に良く入っています。
    Herbal chicken soup
    まばらに浮いている種みたいなやつです。

    そして行きつけのOrganicのお店で見つけました。
    「有機枸杞子」
    クコの実袋クコの実
    甘酸っぱいレーズンみたいな味で、このまま食べてもおいしいし、スープに入れてもいいし、お茶なんかに入れてもいいみたいです。

    これから、毎日少しずつ食べてみようと思います。



    英語の本ですが、よろしければ読んでみて下さい。
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    地中生命の驚異

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      「地中生命の驚異」という本を読みました。

      この本を読んでわかったことは、「土の中の生態系についてはよくわかってないことが多い」ということです。

       

      摂氏100度を超える高温の環境で生きる細菌や、太陽の光が届かない地中奥深くで無機物質からエネルギーを取り出している細菌もいるそうですが、こういうことがわかってきたのもここ10年〜20年くらいの話らしいので、地中の生命に関してはまだまだわからないことが多いみたいです。

       

      窒素の固定(窒素を植物が使える硝酸態にすること)をしてくれる細菌たちがいるように、土壌中のミネラルなどを私たちが使いやすい形にしてくれる微生物がいるのではないか?と思っていたのですが、やっぱりいるに違いないという気がしてきました。

       

      土の中には様々な種類の生物がいて、それぞれが生態系の中で何らかの役割を演じているのだと思います。そしてその生物の活動に支えられて私達人間も生きてきたのです。

      ですので、農薬などでその生態系を壊してしまえば、たとえ農薬の直接の被害はなくても、当然影響が出ると考えるのが自然だと思います。

       

      人間が生態系を完全に把握して、完全にコントロールできるというのならいいかもしれませんが、私たちは地中にどんな生物がいるのかについてもあまり把握できていないのです。

       

      たぶん、生態系が急激に変化して人間がその変化に適応できなければ、人間は廃れていくでしょう。そして、その環境に適応した生物が出てくるに違いないのです。

      適応する能力に関して言えば、分単位で世代交代する細菌のほうが人間よりも高いに決まっています。

      わざわざ、自ら生態系を変化させるようなことをしなくてもいいんじゃないか?と思うのですが・・・



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      白米

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        僕はここ半年ぐらい生発芽玄米を食べているのですが、他の家族は白米か白米に発芽玄米を混ぜて炊いたものを食べています。

         

        妻が気づいたのですが、最近食事が変わってきて調味料や塩を使わなくなるにつれて、子供が白米を食べる量が減ってきています。

        かといって、食事の量自体はそんなに減っているわけでもありません。

         

        一品一品がそれぞれ独立した料理になっていて、ご飯のおかずって言う概念が無くなってきているような気がします。素材を生かしてシンプルに料理をすると、そんなにご飯を食べようと思わなくなる様です。

         

        僕の生発芽玄米も、他の料理と並列のおかずのような感覚になっています。

         

        添加物がたくさん入った味の濃いおかずや、塩辛いおかずを食べるとどうしても白米の消費量が増えるようです。

        これは、近藤正二先生の「日本の長寿村・短命村」に出てくる短命村の代表的な食事傾向ではありませんか!!

         

        味の濃いおかずは子供にとっても良くないと思います。

         

        という訳で、賛否両論あるかもしれませんが、ご飯が主食っていう概念を考え直してもいいのではないか?と思っています。

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        ドレッシング

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          野菜をたくさん食べるようになってからドレッシングに凝ってきました。

           

          皆さんはドレッシングどうしてます?

           

          うちには、オリーブオイル、ココナッツオイル、ヘーゼルナッツオイル、アボガドオイル、ごま油、エゴマ油、亜麻仁油と、油だけで何種類かあります。

          酢も純米酢、バルサミコ酢、アップルサイダービネガーなどいろいろあります。

           

          という訳で、ドレッシングも自作です。

           

          これが意外と楽しいです。

          油と酢の組み合わせだけでも何種類もできますし、さらにマヨネーズにしたり、チリやにんにくやしょうがなどで香りをつけてもいいし、種を混ぜてもいいし・・・

           

          僕はバルサミコが好きなのですが、子供はあまり好きではないようなので、うちではしょうゆドレッシングを良く作ります。

          しょうゆ2:亜麻仁油2:純米酢1の割合で混ぜて、おろしにんにく少々、これに亜麻の種を少々入れると少しとろみがついていい感じです。

          一日置いた方がにんにくがなじんでおいしいです。


          いろんなドレッシングが作れますので、自分の好みのドレッシングやお料理との組み合わせを考えると楽しくなります。

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          食事の量と質

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          現在の日本やシンガポールでは美味しいものがたくさんあるので、食事の量が多くなりがちです。

           

          メタボリック症候群などという言葉が広まり、生活習慣病の方もどんどん増えています。

          このような方々は、まずカロリー制限されるのが普通です。

           

          ダイエットする方もまず摂取カロリーを落とそうと思いますよね。

           

          でも、私は食事の量を減らすよりも先に食事の質を変えるべきではないかと思っています。

           

          食事の量を減らすには、食欲と戦わなければなりません。食欲はなかなかコントロールが難しいですし、体に必要なものが不足してしまう恐れもあります。

           

          それなら、最初は食べる量は気にせずに食事の質を変えればいいのでは?

           

          どう変えればよいかについてはまた今度にしようと思いますが、食事を健康的なものに変えれば食物繊維の量も多くなりますので、同じカロリーでもカサは格段に増えます。

          ということは、同じ量食べていてもカロリーは少なくなるということです。

          これなら、食欲と戦うこともありません。ただし、自分の嗜好とは戦わなくてはいけません。

           

          そして僕の経験では、食事を変えるだけで量は気にせずに食べていてもオーバーウェイトはある程度改善されます。(以前が不摂生過ぎるのかもしれませんが・・・)

           

          しばらくすると嗜好も慣れて変わってきます。

          それから量をコントロールしていけばいいのです。

          不思議ですが、体に必要なものが十分に満たされているとそんなにたくさん食べなくても満足できるような気がします。

           

          食事を変えるということはライフスタイルを変えるということです。

          大きな目標と覚悟を持って、あせらず少しずつ着実に食事を変えていくことが必要だと思います。

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          近藤正二先生の「日本の長寿村・短命村』

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            前から読みたかった近藤正二先生の「日本の長寿村・短命村」を読みました。

          とても読みやすい本で一日で読んでしまったのですが、内容はすごく面白いです。

           

          近藤先生が日本全国の長寿の人が多いところ、短命の人が多いところを実際に訪ね、その土地の人達がどのような生活をしているのかを調べ、そして食生活が長寿の大きな要因であることを突きとめられています。

          先生はこの仕事をライフワークとして、35年以上かけて日本全国990もの集落を訪ね歩き、どのような生活が長寿に必要で、どのような生活が短命の原因になるかを検討されています。

           

          長寿村の特徴として

          ・大豆製品を食べること

          ・野菜(特にニンジン・かぼちゃ・いも類)を食べること

          ・海藻を食べること

           

          短命村の特徴として、

          ・野菜が少ない

          ・白米をたくさん食べる

          ・肉食

          などをあげられています。

           

          主食を白米から玄米にするとどうなるのか少し興味はありますが、実際に自分の足で確かめた情報だけに重みがあります。

           

          僕が生まれた頃にこのような素晴らしい研究をすでにされていた方がいたなんて、ちょっと感激です。

          この本はとにかくオススメです。是非とも多くの人に読んでいただきたい。

          僕も、これから緑黄色野菜・大豆・海藻をきちんと摂っていきたいと思います。



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          癒す心、治る力

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            アンドリュー・ワイル先生の「癒す心、治る力」を読みました。

            ワイル先生は統合医療で有名な先生です。

             

            この本では、人間には治癒系というものが存在していて、細胞が自分自身で診断し治療することができると解かれています。

            治癒系を阻害する要因として、エネルギー不足、循環不全、間違った呼吸、免疫不全、有害物質、老化、心理的要因、精神的・霊的な問題が挙げられています。

             

            そして、西洋医学が治癒系の存在を認識していないこと、西洋医学の特徴、様々な代替医療の特徴についても述べられ、どのような状況ではどのような治療が適切かについて書かれています。

             

            この治癒系という概念は、西洋医学にはありません(免疫系として一部分のみ認識されています)が、とても面白い概念であると思いますし、今まで医師として患者さんと接してきた感覚でも矛盾するものではありません。

             

            今までも、西洋医学だけではきちんと治癒させることができない疾患にたくさん出会い、疑問を感じることもありました。

             

            どんな病気でも、お薬で症状を楽にしたり、病原微生物をある程度コントロールすることはできるかもしれませんが、最終的にはは患者さんの体が自分で病気を治していきます。


            患者さんの治りたいという意思を大切にし、患者さんの治癒力を最大限に引き出すと言う考え方はこれから重要になっていくのではないかと思います。



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